1997年5月 第3回在宅ワーク研究会 「個人のEmpowermentとマルチメディア・ネットワーク」 三菱電機株式会社 NTT事業部 計画部 中原 新太郎 講演要旨 5/17(土)開催の在宅ワーク研究会の月例研究会[個人のEmpowermentとマルチメディア・ネットワーク]の講演要旨を簡単に御紹介させて頂く。入社以来人事異動で職務が変わる度に会社内外の人々に助けられてきた筆者の個人体験と在宅ワーカーの皆様に役立ちそうなに組織の紹介を中心に話をさせて頂いた。以下、話の順番に従って御紹介させて頂く。 1.「縁」の大切さを教えられた学生時代 2.メンターはいますか?(会社生活全般のアドバイザー「メンター」の重要性) 3.戦略思考と気体の分子運動(高密度で運動速度が速い程、分子相互の衝突頻度上昇) 自分の能力を整備するには、人との出会いで自分を磨き、歴史に学ぶこと。機動力を発揮する程、有益な人や情報にぶつかるので、在宅=出不精では能力は発揮できない。 「自分の計画性の無さをどう補うか」については (1)自分への投資は年収の5〜10%最低5%、10%までは青天井、 (2)自分を誉めてあげよう(区切りがついたら御褒美を)というルールを設定して 乗り切ってきた。 4.朝・出勤前90分の奇跡? (実は正反対の生活、[忙しいからこそ、その日に]) 5.事技屋の生活 (異動で職務が変わる度に多くの人々に助けられてきた筆者の体験) 6.マルチメディアはマルチ商法(実体がないものを存在しているかのように見せる)? 目の前の変化に惑わされず、時代の大きな流れを捉えて前向きに行動することが重要に 7.マルチメディアの使い方(個人のエンパワメントへの適用例の紹介) (1)在宅にこだわったテレワーク:テクロフ(福本 裕子社長) パソ通等を使用し、主婦をネットしてマニュアル企画/執筆/編集、データ作成/管理、インタビュー等をしている。労災が認められないので、損保と独自に契約して対応。 (2)富士通(社員契約)兼NEC社員(自分の会社契約):MAGI,Inc代表 小俣 富則氏 どちらのHome Page(HP)も作成。現在は最新鋭WSを30台並べ、Virtual IdolやHP作成。 (3)ハンドメイドサテライトオフィス:NDC Graphics Inc.(LandmarkPlazaプロデュース等) 営業、制作と用途に応じて作業場所を設定し、自宅とも接続している。 (4)ネット仲間と起業、(5)ネットで出資募集等々 8.ベンチャーブームは終わったか? 最近のベンチャーブームの問題点、ハイテクベンチャーの迷信(実際は技術力より企画・マーケティングが重要)、横浜市のベンチャー助成を解説した。 大切なのは意欲(好き)とチャレンジ精神、技術力/技術予測/論理思考、情報技術の進化への対応、国際的視野と対応である。そして、人望、人脈、向上心と謙虚である。 9.転勤は転機? 振り返ると今までは第一希望が叶わず、それが周囲の助けで結果的にプラスになっていた。今も独身なので活動領域が拡大している。だとすると今後も---?これだけは避けたいと思いながら生活を続けている。尚、以下に筆者の関係団体を示すので御活用願いたい。 デザイナー向け:横浜デザインフォーラム コンサルタント:神奈川県経営管理センター(神奈川県唯一の経営コンサルタント協会) マルチメディア:武蔵大学マルチメディアシステム研究会、電子情報通信学会、 映像情報メディア学会 文理シナジー学会、KSP、IEEE 地域振興・ベンチャー:横浜市中小企業指導センター、研究・技術計画学会、KSP・KAST 女性の雇用他 :日本女性技術者フォーラム その他 :文理シナジー学会、日本顔学会 三菱電機株式会社 NTT事業部 計画部勤務、上智大学 電気電子工学科 特別講師(非常勤) 神奈川県経営管理センター登録 経営コンサルタントNo.521 中原 新太郎 以下、テキスト 目次 1.えっ 35歳? 2.「縁」の大切さを教えられた学生時代 3.メンターはいますか? 4.戦略思考と気体の分子運動 5.朝・出勤前90分の奇跡? 6.事技屋の生活 7.マルチメディアはマルチ商法? 8.ベンチャーブームは終わったか? 9.転勤は転機? 1.えっ 35歳? 2.「縁」の大切さを教えられた学生時代 3.メンターはいますか? 本や文書からの知識には著者と読者という2重のフィルターがかかる分野毎に信用できる アドバイザーを(できれば異なる立場の人を複数) 質問するにも知識がいる ブレーンとメンターの違い ブレーン:専門分野毎のアドバイス メンター:会社生活全般のアドバイス (壁に突き当たった時の相談相手や日常心得等) メンター=上司ではない 理想のメンター:利害関係が薄く、かつ、その企業の内情に通じている人 できれば同じキャリアパス?(女性の場合は横のネットワーク活用) 4.戦略思考と気体の分子運動 戦略思考:集中と選択+α 戦力(自分の能力)不足を補うには? 不足しているという認識を持つ 人との出会いで自分を磨く (基本はGIVE&TAKE)(TAKENという姿勢を大切に→情報発信) 効率重視(他人の体験を生かす→歴史に学ぶ) 気体の分子運動:密度と速度が速い程、相互の衝突頻度上昇 犬も歩けば棒に当たる 若さ(独身)の特権:機動力 計画性の無さをどう補うか 自分への投資は年収の最低5% 10%までは青天井 自分を誉めてあげよう(区切りがついたら御褒美を) 5.朝・出勤前90分の奇跡? 趣味が加速、夜型人間 深夜番組は情報の宝庫(ワールドビジネスサテライト、BBC、CNN、CNET) 忙しいからその日の内に ながら族の快楽 6.事技屋の生活 −研究開発管理者として 研究者のピーク(30前後)で事務屋に モルモット世代のあきらめ 狭く深くから広く浅くへ (技術全般、経営、人材育成、経理)(衛星通信+情報通信、家電、デザイン) 年賀状のSOS BUYING TIME やっぱり最後は体力勝負 たまたま遭遇、転換期 製造業    →創造業 単一技術・製品→多角的基盤技術・システム 同業者と競争 →見えざる敵の出現 線形思考   →技術の需要表現(まず用途) 技術突破   →技術融合 技術革新   →制度革新 費用分担   →オプション分担方式 技術 @経済を成長させ、仕事を創造する原動力 A企業の競争と生存の重要な要素 (新製品開発、既存製品改良・延命・原低,他社新製品出現に対するリスク回避等) 7.マルチメディアはマルチ商法? 7.1.情報通信の世界はドッグイヤー (犬の1才が人間の7才に相当することから通常の 世界の7年分の変化が1年間で起こる事を指す) 例:マルチメディアの主役 80年代→データ通信 (電話線で音声、FAX、データが送れる) 1993→セガサターン等ゲーム機 1994→CD−ROM搭載パソコン 1995→インターネット 1996→イントラネット、DVD 1997→ ? 7.2.ネットワーク革命の10年 理論則:拡張メトカーフの法則 ・PCのパワーはチップ集積度の2乗に比例 ・ネットワークパワーはノード数の2乗に比例 経験則:拡張ムーアの法則 ・チップの集積度は18ヶ月で倍増 ・ネットワークの規模は年々倍増 結論は?(3年間で1024倍) 7.3.今は第三の波(智業化→情報革命) 第二の波 第三の波 商業化 智業化 産業革命 情報革命 テクノスペース サイバースペース 経済的エンパワメント 知的エンパワメント 7.4.What’s New(主要企業の1997年開発テーマ) ・三菱電機 @PHS、衛星とイントラネットとの接続技術 ADRAMを内臓するマイクロコントローラの大容量化 B1GビットDRAM等、設計ルール0.15μmのLSI製造技術 Cリアルタイム性に優れた産業用コンピュータ D家庭内の情報ネットワークシステム 以下省略 7.5.マルチメディアの使い方 ・在宅にこだわったテレワーク:テクロフ(福本 裕子社長) PC、WP、パソ通使用 マニュアル企画/執筆/編集、 データ作成/管理 会議、インタビュー 少子化対策で2人目の教育マニュアル 労災が認められないので損保と契約 ・富士通兼NEC社員:MAGI,Inc代表 小俣 富則氏 富士通と社員契約 自分の会社でNECと契約 どちらもホームページ作成 ・ハンドメイドサテライトオフィス:NDC Graphics Inc. 銀座オフィス、関内アトリエ、自宅を接続 用途に応じて作業場所を設定、Mac使用 ・ネット仲間と起業:Wood Wing Degital Systems(木暮 譲司社長) ・ネットで出資募集:ウィメンズ インターネットワーク シャトル (よしむら 順子社長) 8.ベンチャーブームは終わったか? 8.1.ベンチャーブームの現状 君も行くのかベンチャーキャピタル 欲しい時に金は無し、それでも余る助成金 (結果が見えてから横並びで資金提供) (自治体予算の消化率は18%) (審査は他人任せ) 8.2.ハイテクベンチャーの迷信 成功するのは体育会系(SE、プロジェクトマネージャー経験者) 技術力より企画力・マーケティング   @技術・市場動向からの絞り込み   Aワ−キング・グル−プの編成   B研究者のシ−ズからの展開   C企画手法の活用   D自分の発想からの企画化   E創造的開発手法(NM法等)活用 インターネットは商売にならない ・戦略的研究開発の1つとしての、BD(ビジネス・デザイン)法  「あるべき姿を描く」→「現実の把握」→「目的・目標の設定」 →「ギャップを埋める手段の発想」→「行動」 ・環境分析  変化の先取り  外部環境の動向把握、  内部環境(自社の強みと弱み)把握  →「思い入れ」のある計画 大切なのは意欲(好き)とチャレンジ精神 +技術力、技術予測、論理思考 +IT(情報技術)の進化に対応できる +国際的視野で物事に対応できる +人望(温かさ、大胆かつ細心、バランス感覚、プラス思考「夢と感動を」) 人脈 常に向上心と謙虚さを 8.3.横浜市のベンチャー助成 ・ネットワーク化(ベンチャーフォーラム) ・人材育成(インターシップ[大学生実習]) ・情報提供支援 開業ガイド刊行 起業化支援セミナー 起業家異業種交流グループ ・施設支援 福浦テクノコア \3000/u・月-5年間 ・金融支援 融資(小規模企業資金:新規開業1000万円[3.5%]-5年他) 投資(産業振興基金検討中、県でかながわキャピタル基金総額50億円) 助成(産業振興助成事業:設備賃借300万円-2年他) ・経営技術相談支援 問い合わせ先 横浜市中小企業指導センター 〒231 横浜市中区山下町22 山下町SSKビル8F TEL045−662−6631 9.転勤は転機? 中区と西区以外は横浜にあらず? 横浜は都会か? (情報入手の面で、近いけれども遠い東京) 出会いのチャンスは東京?(呼び出しの数は3倍に) 参考文献  1)野村 正樹:”朝・出勤前90分の奇跡”,PHP研究所,1996.1.23  2)児玉 文雄:”ハイテク時代のパラダイム”pp13,中央公論社,1991.6月 3)L.W.Steel:”MANAGING TECHNOLOGY”,McGraw-Hill,1989 4)公文 俊平:電子情報通信学会講演他 5)日経エレクトロニクスpp81〜112,日経BP社,1997.1.6 6)日本経済新聞,1996.1.10 7)上毛新聞,1996.2.26 8)横浜市中小企業指導センター 本 人 略 歴 と バ ッ ク グ ラ ウ ン ド ┌────┬─────────────┬───────┬───────────┐ │ │ │ │ │ │ 年 │ 職 務 他 │必要能力 │ 参 加 団 体 他 │ ┝━━━━┿━━━━━━━━━━━━━┿━━━━━━━┿━━━━━━━━━━━┥ │ │ │ │ │ │1981│上智大学理工学部 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │電気電子工学科入学 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │専門:衛星通信用 │ │ │ │ │ │通信関連技術 │ │ │ │ アンテナの設計 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │サークル:大学祭実行委員会│ │ │ │ │ │事務処理能力 │ │ │ │ 理工学部会会長 │ │ │ │ │ │各種調整能力 │ │ │ │ 学生会館等調整 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │1985│三菱電機株式会社入社 │ │電子情報通信学会 │ │ │ │ │ │ │ │研究所(大船)にて衛星通信用│ │映像情報メディア学会 │ │ │ │ │ │ │ │アンテナの開発に従事 │通信関連技術 │ │ │ │ │ │ 上智大学 電気電子 │ │ │(衛星搭載用アンテナ、 │ │ │ │ │ │ │ 工学科同窓会立上げ │ │ │ 衛星通信用平面アンテナ、 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 移動体衛星通信用平面アンテナ、│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 車両感知平面アンテナ等) │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │1991│研究所(大船)の計画部にて │研究開発 │研究開発マネジメントの│ │ │ │ │ │ │ │研究所群の研究開発管理業務│マネジメント │異業種交流会 │ │ │ │ │ ↓ │ │ │・戦略物資管理業務に従事 │ │ │ │ │ │ │ 日本 女性技術者フォーラム │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 調査活動等支援 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │経営一般 │横浜市立大 リカレント講座 │ │ │ │ │ │ │ │ │情報通信関連 │武蔵大マルチメディアシステム研 │ └────┴─────────────┴───────┴───────────┘ ┌────┬─────────────┬───────┬───────────┐ │ │ │ │ │ │ 年 │ 職 務 他 │必要能力 │ 参 加 団 体 他 │ ┝━━━━┿━━━━━━━━━━━━━┿━━━━━━━┿━━━━━━━━━━━┥ │ │ │ │ │ │1992│ │ │ 上智大学 電気電子 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 産業概論 立上げ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │(社会人OBによる輪講)│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │1994│研究所(大船)にて米国の │通信関連技術 │IEEE AP−S │ │ │ │IEEE:The Institute of Electric and │ │ │移動体衛星通信用平面 │ Electronics Engineers,Inc │ │ │ │AP-S:Antennas and Propagation Society │ │ │アンテナ等の開発に従事 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │上智大電気電子産業概論講師│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │1995│研究所(大船)の計画部にて │研究開発 │IEEE EM │ │ │ │ │ EM:Engineering │ │ │研究所群の研究開発管理業務│マネジメント │ Management Society│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 研究・技術計画学会 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │(産業デザイン)│横浜デザインフォーラム│ │ │ │ │ │ │ │ │(技術一般) │神奈川科学技術アカデミー│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │1996│NTT事業部計画部(丸の内)│事業企画 │神奈川県経営管理センター │ │ │ │ │ │ │ │にて企画等(総務、経理他)に│ │(神奈川県唯一の経営 │ │ │ │ │ │ │ │従事 │ │ コンサルタントの協会)│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │[文理シナジー学会立上げ] │ │ │ │ │ │ │ │ │ │[The YOKOHAMA Company]│ │ │ │ │ │ │ │ │ │[日本女性技術者フォーラム] │ │ │ │ │ │ │1997│ │情報通信関連 │[在宅ワーク研究会] │ │ │ │ │ │ │ │ │ │[日本顔学会] │ └────┴─────────────┴───────┴───────────┘